バイク盗難保険はバイクの任意保険とは別の単品の損害保険ですが、自動車の任意保険は車両保険が含まれており、車両保険の中には盗難が担保されていることが多いです。
つまり、自動車は任意保険に盗難保険が含まれていますが、バイクは任意保険と盗難保険が別々になっています。
だからバイクの任意保険+盗難保険は、自動車の任意保険と比べると保険料が高いけど、保険料が高いのは適正なのでしょうか。
そもそも何でバイクだけ保険料が高いのでしょうか。
人口と保険会社から分かる自動車とバイクの関係性
昔は自動車とバイクの両方とも盗難が多発していましたが、自動車だけが警察庁、国土交通省などと民間16団体からなる「自動車盗難等の防止に関する官民合同プロジェクトチーム」を発足して「自動車盗難防止行動計画」を策定しました。
なぜ、自動車だけにプロジェクトが発動して、二輪車には発動しないのでしょうか。その大きな原因として、人口と保険が関係あります。
実は、自動車の盗難防止プロジェクトの中心的な発起人は損害保険会社なのです。自動車は人口が多いために、損害保険会社各社にとって自動車保険は重要な収入源となっています。
しかし、任意保険の中に盗難保険が担保されているために、盗難が増えた場合は経営に大きな打撃を受けるリスクがあったというわけです。
自動車の盗難が増加したときに、損害保険会社がこぞってこの「自動車盗難防止プロジェクト」に身を乗り出したのはそのためです。損害保険会社が強く働きかけたことにより、官民プロジェクトが発足したのです。
一方、二輪車はそもそも人口も少なく、損害保険会社としては二輪車が盗難されることで経営的な影響は少なく、また莫大な資金を投下して自動車のような盗難対策を行う余裕と必要がないわけです。
引用:バイク盗難最前線
つまり、自動車は利用者数が多いから任意保険の収入源となっているため業界全体で盗難被害を減らすために活動した。そのおかげで自動車の盗難数が減少したため保険料を安くして任意保険を提供できるようになったわけですね。
でも、バイクは大人2-3人でワンボックスカーやトラックなどに持ち運べるし、盗難対策グッズも無効化できるから盗難被害を減らすのが難しいです。
そしてなによりバイクの利用者数が少ないから保険会社の利益にならないため業界全体で収入源を守るための活動が起きません。だから保険料が安くなりません。
それでもバイク盗難保険の保険料と免責金はべらぼうに高いわけではない
自動車よりもバイクのほうが保険料が高いのは盗難数が多いからその分だけ保険会社の負担が大きいからだということがわかったわけですけど、それでもバイク盗難保険は自動車の任意保険と比べてべらぼうに値段が高いわけではありません。
それは免責金の仕組みがあるからです。
免責金とは本来、保険会社が支払う部分を自己負担する代わりに保険料の価格を低下させることを目的とした仕組みです。
つまり、免責金があると保険料が安くなるけど保険金を受け取るときに一部を自己負担しなければなりません。
逆に免責金がないと保険料が高くなるけど、保険金を受け取るときに自己負担額なしで保険金を受け取ることができます。
この免責金をバイク盗難保険で設けることで保険料を抑えて提供できるように工夫しています。
盗難保険プランごとの車両盗難保険金額(上限)
以下の表はZuttoRideのバイク盗難保険「ZuttoRideClub」の実際の年会費と免責金(自己負担金)目安です。
盗難プランは以下の表にある「盗難の保険金額」と自分のバイク中古価格が同じ価格帯になるようにして提示されるので自分が加入できる盗難プランを見積もりなしで確認するにはバイクの中古価格を参考に「盗難の保険金額」を見てください。
バイクの中古価格はZuttoRideが管理しているZuttoRide盗難補償システム参考査定価格表で出た査定額に基づきます。
以下の表を見るとハーレーなどの高価なバイクだと保険料もかなり高くなりますが、中古価格が50-60万円のバイクだと盗難保険の年会費が2万円程度なので保険料は高くないと言えます。
プラン名 | 年会費(税込) | 盗難の保険金額 | 自己負担金 | 自己負担金の目安 |
盗難5 | 4,300円 | 5万円 | 5% | 5,000円 |
盗難10 | 5,300円 | 10万円 | 5% | 2,500円 |
盗難15 | 6,900円 | 15万円 | 5% | 5,000円 |
盗難20 | 8,400円 | 20万円 | 5% | 7,500円 |
盗難30 | 12,500円 | 30万円 | 5% | 10,000円 |
盗難40 | 15,600円 | 40万円 | 5% | 15,000円 |
盗難50 | 18,700円 | 50万円 | 5% | 20,000円 |
盗難60 | 21,800円 | 60万円 | 5% | 25,000円 |
盗難70 | 24,900円 | 70万円 | 5% | 30,000円 |
盗難80 | 27,900円 | 80万円 | 5% | 35,000円 |
盗難90 | 31,000円 | 90万円 | 5% | 45,000円 |
盗難100 | 34,100円 | 100万円 | 5% | 50,000円 |
盗難120 | 39,300円 | 120万円 | 5% | 60,000円 |
盗難150 | 47,500円 | 150万円 | 5% | 75,000円 |
盗難180 | 56,700円 | 180万円 | 5% | 90,000円 |
盗難200 | 61,900円 | 200万円 | 5% | 100,000円 |
盗難250 | 77,300円 | 250万円 | 5% | 125,000円 |
盗難300 | 92,700円 | 300万円 | 5% | 150,000円 |
ZiuttoRideのバイク盗難保険は車両以外のパーツ盗難補償とカギ穴いたずら補償も盗難保険プランに付帯していますが、パーツ盗難とカギ穴いたずらは免責金(自己負担額)が必要ありません。
ZuttoRideのバイク盗難保険の自己負担金は、以下の二つからどちらか低いほうの5%に設定されています。
- 上記の表中にある「盗難の保険金額」
- ZuttoRide盗難補償システム参考査定価格
バイクの中古査定価格はバイクによって異なるため、自己負担額の目安は「車両盗難保険金額(上限) × 5%」で計算しているので目安として考えてください。