バイクの盗難保険とは、自分のバイクが何者かによって盗まれた時に補償してくれる保険のことです。
バイクの盗難保険は新車や中古車でも加入することができますが、補償内容は保険会社ごとに異なっており、現金払いや代替車の購入資金として活用しなければならいものまで幅広くあります。
基本的にバイクの盗難保険は盗難率の高さや盗みやすさなどから取り扱っている会社が非常に少なく、国産メーカーのホンダ、スズキ、ヤマハもZuttoRide株式会社が取り扱っているバイク盗難保険のOEM商品を利用して盗難保険を提供しています。(※ホンダ以外改悪)
盗難保険によって加入できるバイクが違う
盗難されやすいバイクに盗難保険を許してしまうと会社として赤字になってしまうので保険加入を拒否されてしまうバイクがあります。
ZuttoRide株式会社のバイク盗難保険「ZuttoRideClub」では、
ホンダ製国内モデル CBX400F(NC07 : 1型2型)、CBX400カスタム(NC11)、CBX550F(PC04)及び同車種の逆輸入車が加入できません。
ただ、自分の好きなバイクを安心して乗りたいライダーのために各メーカー(ホンダ、カワサキ、スズキ、ヤマハ、ドゥカティなど)は正規取扱店やメーカー認定協力店で購入したバイクのみに限定して独自の盗難保険を提供しています。
レッドバロンのような新車・中古車販売業者も自社販売のバイクに限定して専用ロックを必ず付けることなどを条件に独自の盗難保険を提供しています。
ZuttoRideだけはバイク購入先に関係なく盗難保険に申し込めます。正規取扱店やメーカー認定協力店以外で購入したバイクは実質ZuttoRideの盗難保険しかありません。
保険金額について
盗難保険の保険金額(補償される金額)は支払う保険料に比例して決まります。
ただ、保険料の決め方は盗難保険プランごとに異なります。
ZuttoRideの盗難保険はプラン方式になっており、愛車の査定価格に応じて保険金額を決めるので比例して保険料が決まります。
ホンダ、スズキ、ヤマハの盗難保険もZuttoRideと同様にプラン方式です。
レッドバロンの盗難保険は保険金額の1%が保険料です。保険金額はバイクの新規購入で店頭価格と同額、それ以外だと査定価格の90%と決まっています。
ドゥカティの盗難保険だと車両本体価格の2.75%が保険料です。保険金額はメーカー希望価格(消費税別)を基準に加入1年目が90%、加入二年目が80%となっています。
保険料の決め方を見ると保険金額は自由に設定できない事がわかりますよね。
価値の低いバイクに高額な盗難保険を掛けれないように各社ともバイクに合った適切な保険金額を算出します。
従って、盗難保険の保険金額で盗難された新車や同種中古車を必ず買える金額が貰えるわけではないことを知っておいてください。
補償は現金orバイク?
ZuttoRideのバイク盗難保険「ZuttoRideClub」はバイクが盗難されたら保険金として現金が支払われます。
ただ、ある程度の知識があれば盗難を偽ることが可能なため新車購入の一部代金でしか使えない盗難保険もあります。
代表的なのがヤマハの盗難保険やドゥカティの盗難保険で「再購入資金」としてしか盗難保険の保険給付を使えません。
また、盗難された「同種同型のバイク」を補償してくれる盗難保険もあります。
カワサキが提供する盗難保険のことなのですが、新車のバイクを盗難されたら一ヶ月の間に発見されなければ同種同型のバイクがカワサキ正規取扱店を通じて補償されます。
免責金(自己負担金)
一部の盗難保険ではバイクが盗難されて盗難保険の補償を受ける時に免責金(自己負担金)が必要になります。
免責金とは、保険会社が支払うべき保険金額を一部免除して、バイクを盗難された自分が保険会社に代わって補償額を一部自己負担する金額ということになります。
盗難保険は加入者の保険料で成り立っているので免責金があることにより一人当たりに支払う保険金額が減るため、保険会社が保険料を下げて盗難保険を提供するための手段の一つです。
免責金があると一人当たりの保険料が減ることによってバイクの盗難に遭わなければ保険料がお得になります。
ZuttoRideの免責金は保険金額と愛車の中古査定額のどちらか低い金額の5%となっています。(パーツ盗難補償時は除く)
盗難保険は補償条件がそれぞれ違う
バイクの盗難保険には保険の補償条件として「盗難対策を必ず行ってください」という一文があります。
「盗難対策を必ず行ってください」の意味は、保険加入者の過失によるバイクの盗難は責任を負いませんと宣言しているわけです。
通常はハンドルロックやチェーンロックなどで施錠をしていれば盗難保険の補償条件を満たすので問題ありません。
しかし、レッドバロンが提供する盗難保険のように盗難防止装置「BL-10」、「BL-10Ⅱ」を使うことが保険の補償条件と指定してある場合もあります。
従って盗難保険の適用条件は契約の前に必ず目を通して把握しておく必要があります。
ここで一つだけバイク盗難保険「ZuttoRideClub」の補償条件を例として見てみると以下のようになっています。
- 加入者の故意または重大な過失がある場合
- 加入者でない者が保険金の全部または一部を受け取るべき場合においては、その者またはその者の法定代理人の故意または重大な過失がある場合
- 加入者の親族等が自らなし、または加担した盗難
- 地震・津波・噴火・風災・雪害その他天災の際における盗難
- 火災・爆発・放射能汚染の際における盗難
- 窃盗または強盗のために生じた火災または爆発による損害
- 盗難発生後60日以内に覚知することができなかった盗難
- 車両本体の盗難が未遂となった場合の損壊 等
パーツ盗難とカギ穴補償は盗難保険とは別である
ZuttoRideの盗難保険「ZuttoRideClub」はパーツ盗難補償とカギ穴いたずら補償も盗難保険のプランの中に組み込まれています。
盗難対策としてロックをしていたのでバイクの(カスタム)パーツだけ盗まれたり、カギ穴にマイナスドライバーを突っ込んで動かそうとして激しく損傷していたりすることはよくあります。
ただ、ZuttoRideの盗難保険以外ではバイク本体だけしか補償の対象となっていないのでパーツ盗難やカギ穴イタズラに対する補償は対象外となっています。
パーツ盗難補償とカギ穴いたずら補償も盗難保険を選ぶ上で重要な要素の一つとなるため熟考して決断する必要があります。
盗難未遂と盗難後発見の扱い
バイクが盗難未遂で壊されたら車両保険(任意保険)の分野なので盗難保険では補償されません。
ただし、盗難された後に発見されたバイクが損壊していれば盗難保険の対象となります。
つまり、一度盗まれて盗難届を出さないと盗難保険の対象にならないわけです。
盗難後に発見されたバイクの扱いに関しては保険金額を上限として修理費用の負担となっています。